こんにちは。master_kです。
今回の記事は、これから株や投資信託の投資を始めるあなたの失敗を防ぐために書きました。
かく言う私も、2018年度は不調で、78万円の損失を出しています。きっとこの金額だけ見れば、「大損失」ですよね。
今回は、私の周辺で投資に失敗した実例6例を挙げて、そのエピソードと対策を紹介します。
ところで・・・どうして投資で失敗する人がこんなにも多いのでしょうか?
その原因は、「投資は、プロと素人がガチンコで勝負する数少ない世界」だからです。
世の中、どんなスポーツや競技でも、プロと素人が真剣勝負することはないですよね?でも投資の世界だけは別です。
だから、投資は失敗しないように気を付けなければいけないのです。
それでは、本文にどうぞ!
目次
●証券マンに言われるがまま購入したら・・・
まずは、投資信託で損失を出した私の母の話を紹介します。
母は私が就職した後に、生活資金に余裕が出たため、約100万円で資産運用を始めました。
資産運用には詳しくなかったため、証券マンのアドバイスをもらうことにしました。
購入したのは、毎月分配型のアメリカ不動産の投資信託でした。
証券マンは「米国不動産は年々値上がり傾向で、損をする可能性は少ない。しかも年5%に近い分配金が得られるため、お小遣いにもなる」という誘い文句で勧誘したのことです。
結果、5年経った後、分配金は得られたものの、投資信託の元本は大きく値下がりして10万円ほどの損益を出してしまいました。
それもそのはず、母が買っていた投資信託の信託報酬は約3%と高い、ひどい商品だったのです。
これではミドルリスクミドルリターンの不動産投資信託で儲けが出るはずがありません。
すぐに、母を説得して解約してもらいました。
母は、「証券会社の窓口の人がおススメするから、試しに買ったんだけど・・・」と言っていました。
ちなみに、解約時には「別のおススメ商品があります。これで損を取り返しましょう!」と持ちかけてきたそうです。
・・・このような、証券マンに言われるがままに商品を買い、損益を出してしまったケースをよく聞きます。
特に中高年の資産運用経験がない人が多いようです。
本来、証券マンの仕事は、「お客様の資産を殖やすこと」なはずですが、営業成績を上げるために、「証券会社が儲かる信託報酬が高い投信を売りつける」、「重要顧客の売りたい株を、小口客に売りつける」というような行為をする人もいるようです。
特に、「資産運用の知識が無い」、「運用資金が少なくて、得意客にはならなさそう」な場合、要注意です。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「金融のプロが儲かる投資先を紹介してくれるはず」という思い込みを捨てましょう!
「投資の知識がないお客さんはカモ」でしかありません。
●退職金をあの有名企業に集中投資!その結果・・・
次のお話は、私の叔父の川瀬利一(仮名、77歳)の失敗談です。
川瀬は、田舎の高校で教師の仕事をしていました。
妻も高校の教師であり、家は両親と同居の3世帯住宅(土地と建屋の費用は両親が払った)で、お金を使う趣味もなかったため、かなりのお金を持っていたと思います。
定年まで勤めた後、川瀬は退職金を受け取ります。その額は直接聞いていませんが、おそらく2千万円はあったでしょう。
私は普段、滅多に川瀬に会うことも、話すこともないのですが、ある時電話で話していた時に、「master_k、オマエ、海外旅行とか行くときあったら、俺に言えや。」と言ったのです。
不思議に思った私は、聞いてみました。「海外旅行なんて、しばらく行くことないけど、なんで?」と。
川瀬は「おっちゃん、JALの株買ったから、株主優待で安く飛行機のチケット買えるから」と。
おそるおそる聞いてみました。「どれくらい買ったの?」と。
川瀬は、明るい声で答えました「退職金の半分をJALに、残りの半分をNTTにしたわ。大丈夫、国営企業みたいなもんやから、潰れるわけないわ」と。
これは、2000年頃の話です。その後、JALがどうなったかは、御存知ですよね?
2010年に経営破綻、株式は紙クズとなりました。
その時川瀬は、1000万円近い損失を出したとのことでした。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「経営が安定している企業でも、経営破綻する可能性はある」ことを念頭に入れて置き、「分散投資」を行いましょう。
「卵は一つのカゴに盛るな」ということです。
●リーマンショックの暴落であわててしまった・・・
次のお話は、私の会社の同期、中田誠一郎(35)の失敗談です。
中田は、社会人になった2007年に投資を始めました。
誘ったのは、私です。
当時、投資界隈では、インデックス運用の投資信託やETF、FXが大人気でした。
私は、投資信託のインデックス運用と個別株を併用して、既に半年ほど運用をしていました。その頃の私は、「投資は儲かるから、周囲に勧めたほうが良い」と考えており、同期にも盛んに話をしていました。
中田は、私に勧められて証券口座を開き、投資を始めました。
インデックス投資信託×積立ての、カタい投資方法です。
それからほどなくしてリーマンショックによる暴落が始まります。
日経平均は1万7000円代から7500円へと、急降下していきました。
あれよあれよと言う間に投資信託の基準価格も低下しました。中田は、数10万円の評価損を抱えてしまいました。
この頃私も、100万円近い評価損を出していました。まだ投資を初めて間もないころで、評価損に不安になって、仕事中に何度も証券会社の口座を見ていることもありました。
中田から、「最近、含み損がすごいんだけど・・・」と話があったので、「そうだよな。でも、また上がるだろうし、インデックスなら個別株と違って破産することはないから、今は不安でも積み立てた方がいいよ。」と答えたことを覚えています。
その後、私は投資信託も株式も保有し続け、2011年頃までに大きく買い入れて、今では700万円以上の利益を出しています。
一方、中田は含み損が怖くなって、投資信託を売ってしまったのです。
彼は、多趣味な人間で、毎週末、習い事、ライブ、旅行などに出かけており、現金に余裕がありませんでした。そのため、投資信託の含み損に耐えられなかったのです。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「自分が許容出来る損益額」を念頭に入れて置き、「それを超えるような金額の運用を避ける」ことです。
一般的に、株式のインデックス投資信託の場合、基準価格の下落は最大で投資額の4割程度です。
※下記リンク参照。先進国株式インデックスの場合、評価額の変動幅は±40.44%です(95.4%の確率でこの範囲に収まります)。
「自分は40万円までなら損してもいいなー」と思うなら、運用金額は100万円までにしておきましょう。
●レバレッジをかけたFX 急な国際情勢の変化を読み切れず・・・
この話は、私の同僚の矢口有美(仮名、28)の失敗談です。
彼女は、FXオンリーで運用しており、高いレバレッジで自分の資金以上の短期取引を繰り返していました。
そこそこ利益を上げていましたが、あるとき大失敗をします。
それは、英国のEU離脱の国民投票時のトレードです。
2016年6月24日、英国は国民投票でEU離脱の民意を国民に問いました。
日本時間午前6時に投票が締め切られた後、「EU残留確実」とのニュースが流れ、そうなれば、円安ドル高は必須なことから、彼女はドルを買っていたのです。
ところが、日本時間の昼頃、EU離脱派が優勢であることが分かると、一気に円高が進み、1ドル105円から99円まで強烈に上昇しました。
彼女は、普段なら一定以上の損失が出ないようなオーダー(ストップロス)をかけているのですが、今回はEU残留確実と予想しており、大儲けを狙ってストップロスを外して一大勝負をしていたのでした。
その結果、彼女の運用していた資金は一瞬でなくなり、これまでに得た儲けもすべてゼロになってしまいました。
彼女は、FXの運用が好調なことから、新車購入の費用や家計の一部も運用に回していました。
このため、新しい車は買えなくなり、毎月のこづかいから家計に補填することになってしまいました。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「生活に必要な資金」を運用に回すのは避けましょう。また、「レバレッジや信用取引などで、自分の資金以上の運用を避ける」ことです。
●値上がりしたらおいしい! ボロ株に手を出したら・・・
この話は、今では億り人となった、私の友人、橘直也(仮名、42)さんの失敗談です。
橘さんは、普段は不動産投資と投資信託、高配当の個別株という手堅い運用をしていました。
しかしながら、もっと儲けたいと思って、ボロ株に手を出します。
ボロ株とは株価が1円~数十円の株のことで、1円の株が値上がりすると、最低でも2円になるのです。
※現在では、株価に小数点がつきますが、当時は1円単位でした。
100円の株が101円になったら、利益は1%です。でも1円の株が2円になったら、利益は100%です。
というわけで、橘さんはサハダイヤモンドという株で、ボロ株投資をやったのです。
結果は惨敗。あっという間に数十万円の損失を出してしまいました。
しかし、そこはファイナンシャルリテラシーの高い橘さん。
ボロ株で遊ぶのはやめて、さっさと本命の投資に資金を戻しました。
ちなみに、ボロ株による失敗、私もやらかしたことがあります。
ディスプレイの前の賢いあなたは、やめておきましょう。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「株やリスクマネーでギャンブルをする」のは避けましょう。
株を買うと言うのは、「会社を区分所有し、経営者の一員になる」ということです。
株を買うなら、自分が経営したい会社にしましょう!
※株を買うことについて、詳しく知りたいあなたは以下の記事をどうぞ。
●株を買うことの意味~誰でも経営者になれる~
●儲かるらしいよ、って言われたのに・・・
この話は、私の職場の先輩、丸山ワタル(仮名、37)さんの失敗談です。
丸山さんは、かなり流行に敏感で、着る服はファッション雑誌で取り上げられている物、ご飯を食べる場合は、グルメ雑誌に載っているところに行く人です。
流行には敏感ですが、あまり自分のセンスや、思想で判断をすることがありません。
そんな丸山さん。過去に流行していたFXに手を出し、損失を出してしまいます。
そして、2017年。流行の投資として仮想通貨を買いました。
ところが、ちょうど買った頃が高値のピーク。あっという間に3割ほどの損失を出してしまいます。「儲かると聞いていたのに・・・」
私が、投資信託や株式投資の魅力について語っても、聞く耳を持ちません。
最近では、「今はシステムトレードの時代。みんな儲かっているみたいだし」と就業時間中も念入りにスマホで情報をリサーチしています。
今度もきっと、うまく行かないんじゃないかなぁ、と私は傍目で見ています。
こんな失敗を防ぐためには・・・
「人の儲け話を鵜呑みにしない」ようにしましょう。誰かが持ってきた儲け話なんて、うさんくさいものばかりです。だって、本当に儲かるなら、その誰かが投資をすればよいのですから。
これを防ぐためには、常に「自分自信の言葉で、儲かる理屈を説明出来るように」しましょう。
説明出来ないようなら、本当に儲かるのか疑った方がいいですよ。
さて、今回は6つの実例を紹介しました。
いかがだったでしょうか。
記事の冒頭で私の損失額78万円の話を出しました。これから投資を始める人からすると、きっと大損失ですよね。
でも、私の運用資金全体から見ると、たった6%なんです。
記事で書いた通り40%の下落を想定すると、なんと500万円の損失が出ます。
運用資金を増やすということは、それだけお金に対して冷静になる必要があるんですよねー。
そして失敗しないためにも、冷静になることは重要ですよ。
それでは、今回はこのあたりで。
M.F.Y
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