こんにちは。master_kです。
株を買う時に、企業の業績を調べたり、スクリーニングしたり、四季報を読んだり・・・
いろんな調査をすることありますよね??
ただ・・・数字だけ見ても、さらにwebページを読んでも、
「この企業はなんで業績が良いの?」
「この業績は今後続くの?」
って悩むときありますよね?
今回は、そこから更に企業を調査する方法をひとつ紹介します。
その方法とは、幕張メッセやビッグサイトで開催されている展示会に参加することです。
※展示会とは、メーカーや問屋が集まって(~1000社規模のものが多い)、新製品の紹介や、既存製品のPRをして新規顧客を開拓する場です。
それでは、本文にどうぞ!
目次
1.展示会に参加するメリットと注意事項
まずは、展示会ってどんなものかを説明します。
展示会とは、あるテーマ(アパレル、IT、工作機械etc)でメーカーや問屋が集まって、新製品の紹介や、既存製品のPRをして新規顧客を開拓する場です。その場で商談も出来るスペースを設けていることが多いです。
※私が参加した2018年高機能フィルム展の会場の様子
日本では、規模が大きな展示会のほとんどが、東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪で開かれ、
これらの展示会では、毎回1000社程度が出社し、3日~5日にわたって開催されます。
(2018年1月~2019年1月の規模が大きな展示会一覧はコチラ)
この展示会に参加するメリットは以下です。
●展示会参加のメリット
・一気にいろんな会社の製品、素材、技術が見れる
・技術系の展示会の場合、製品開発者の説明を直接聞ける。ディスカッション出来る
・業界の第一人者(上場企業の役員等が多い)のセミナーが聞ける
・展示会の参加もセミナー聴講も無料
※ちなみに2018年高機能フィルム展の場合は、富士フイルムとDNPの役員のセミナー。
というわけで、展示会に参加すると、
「競争力のある製品、会社が分かる(ブースの集客や、説明員のPR)」
「業界のトレンドが分かる(セミナーや、たくさん出展されている商品)」
のです。
どうですか?ある業界への投資を考えている場合、とても役に立つと思いませんか??
展示会の難点としては、以下が挙げられます。
●難点
・大規模なものは幕張メッセや東京ビッグサイトで開催されるため、地方から参加しにくい
・平日に開催される
・自分の仕事内容や趣味とかけ離れた展示会には参加しにくい(説明されても良くわからない)
完全に趣味で参加するのは、ハードルが高いかもしれませんね。
また、これはオマケですが、展示会ではいろんなノベルティを配っているので、これをもらうのも嬉しいものです。
●今回のノベルティ(一部)
・アロンアルファ(東亞合成)
・蛍光ペン(本州化学)
・ポストイット+ケース(いきなり手渡されたので社名わからず)
ポストイットはノベルティとしては、かなり良いですね♪
・・・さて、それでは、お次は展示会の参加申し込みのやり方を説明します。
その理由は、ほとんどの展示会では、事前参加申し込みをせずに、当日直接参加すると5,000円程度の入場料が必要になるケースが多いからです。
2.展示会の参加申し込み
ほとんどの展示会は、webから申し込み可能です。
手順は、web申込み⇒招待券郵送⇒招待券と名刺持参(当日)となります。
●web申込み
今回は、私が参加した高機能フィルム展の実際のフォームを元に、ごくごく簡単に紹介します。
以下の内容をフォームに記入すれば申込み完了です。
・希望の展示会
・氏名
・会社名
・所属部署/役職
・招待状送付住所
・職種
・来場目的(製品導入/製品比較検討/情報収集/製品の技術相談)
・導入予定の製品
※記入フォーム前半
※記入フォーム後半
さきほど、「完全に趣味で参加するのは、ハードルが高いかも」と書いたのは、「来場目的」や「導入予定の製品」などを記入するフォームがあるからです。
とはいえ、来場目的は「情報収集」、導入予定の製品は「未定」としておけば、なんの問題もないのですが・・・
●招待券郵送
webフォームを記入すると、1週間ほどで封筒が届きます。
封筒には、招待券5枚(自分のものと、配布用)と、出展日時やセミナーの内容が記載された冊子が入っています。
役職が「課長職」以上の場合は、VIP招待券とセミナーの席予約の権利が入っていることが多いです。
3.展示会で何をする?
前置きが長くなりました。それでは、展示会の楽しみ方を紹介します。
●展示会場に行くまで
まず、展示会に行くまでに、お目当ての参加企業をチェックしておきます。
今回の場合、私は事前にスクリーニングを行い、「広栄化学」と「本州化学」という二つの業績優良な企業を見つけていました。
しかしながら、webで十分な資料がなかったのです。
2018年高機能フィルム展にこの2社が出展するため、ブースで説明を聞くことにしたのです(もともと仕事で参加する予定だったので)。
次に、展示会当日の動き方です。
●展示会場についたら
・会場に到着したら、まず受付をします(招待券と名刺持参)。
※受付や会場のゲートは混雑するので、展示会開場と同時に展示を見たい場合は、早めに済ませましょう
・受付で参加者証とブース案内図を受け取ります。
・ブース案内図を見て、行きたいブースをメモします(まだ会場には入らない)。
※ブースマップは広大です・・・
・展示会場に入って、ブースを早足でグルっと回って、他に興味深い展示はないかチェックします。
・見たいブースから順番に見ていきます。
※参加したいセミナーがある場合は、そちらを優先します。
ブース周辺を歩いていると、説明員が声をかけてくるので、興味があったら話を聞いてみるのもいいでしょう。
興味がなければキッパリ断る方がいいです。展示会は広く、見て回るだけでも時間がかかるので・・・
●お目当てのブース
さて、ここが展示会のおもしろいところです。
ブースについたら、お目当ての展示を見ましょう。
そうすると、説明員が近付いてきて、「なにか興味のあるものはありますか?」などと声をかけてきます。
まずは、適当に説明を聞いた後に、聞きたい質問をまぜてみましょう。
(あくまで商談の場なので、根掘り葉掘り聞いてもいやな顔をされます)
私の場合は、商品のことを褒めながら、
(知らなかった、信じられない、こんなことが出来るんですね、他のブースでこんなすごい展示なかったですよ等)
下記のような質問を織り交ぜていきます。
「これは、御社にしか作れないんですか?」
「御社にだけできるのはどういう技術があるからですか?」
「この商品にはどんな性能が求められるんですか?」
「この素材はどんな商品に適用されるんですか?」
「シェアはどれくらいですか?競合会社はあるんですか?」
今回、私がブースで聞きたかったのは「本州化学の事業の強み」でした。
以前にスクリーニング方法と企業分析で儲かる会社を見抜くマニュアルを書き、本州化学の強みとして「国内唯一の精製BHT(酸化防止剤)メーカーであり、製造から販売まで一貫して手掛けている」ということは分かりましたが、
なぜこれが出来るのか、 ということは分からなかったからです。
スクリーニングと企業分析に興味がある方はこちらへ。
●実践的! スクリーニングと企業分析で儲かる日本株を見抜くマニュアル
というわけで、本州化学のブースでは、BHTの材料の精製⇒BHT含む主要製品の紹介の展示があったので、「なぜ本州化学にしか精製出来ないのか」、というところをしっかり聞いてきました。
本州化学の説明員さんは、詳しい技術者らしく、その秘密をばっちり教えてもらえました。
ひとことで言うと、「通常は沸点が近くて蒸留で分けられないBHTの材料(構造が似た物質の混ぜ物になっている)に、特殊な加工をして、沸点の差を大きくして蒸留して分別。分別後に特殊な加工を外す」というものでした。
この特殊な加工のやり方にもいろいろテクニックや歴史があるようで、簡単にはマネできないようです(詳細は教えてもらえませんでした)。
私は、21歳から15年間化学の研究をしていますが、このような分離精製のプロフェッショナルではないため、いろいろ勉強させてもらえました。
投資先としては十分に強みを持った企業だと思いますので、今後、さらに買い増して行こうと思っています。
●その他
今回の展示会は高機能フィルム展ということで、スマホのディスプレイ用のフィルムや車載ディスプレイのフィルム、その周辺の製品や、フィルムを製造/分析する装置、などの様々な展示がありました。
参加企業は1000社超え、コンパニオンさんがパンフレットを配ったり、ノベルティを配ったりと思っていたよりずっと賑わっていました。
また、今回紹介した本州化学、広栄化学以外にすごい技術を持った、気になる企業がたくさんあったので、今後、ウォッチしていきたいと思います。これは収穫です。
唐突ですが、株式投資は、企業の「スゴイ」に気づくことが重要です(もちろん、業績は大事ですが)。
少し誤解を生みそうですが、以下のR25記事の堀江貴文氏のコメントが核心を突いていて、好きなので引用します。
(引用開始)
「決算短信なんか見てもしょうがないでしょ。そんなん見て投資しているやつは博打やってるのと一緒。
そうじゃなくて、儲かる投資に必要なのは、みんなが気づいてないことに気づくってことだよ。」
(引用終了)
4.おススメの展示会
最後に、日本で開催されている規模の大きな展示会を紹介しておきます。
高機能フィルム展は、バリバリのBtoBなので、一般の方は参加しにくいと思いますが・・・
アパレルや雑貨の展示会ならハードルは下がりますよね。
また、ご自身の仕事に関係がなくても、興味がある分野なら比較的参加し易いと思います。
気になる展示会が見つかると幸いです。
ジャンル | 展示会名 | 出展数 | 会期 | 場所 | |
電子 | ・EMS/製造受託 ・半導体/センサパッケージ技術 ・電子部品/材料 ・プリント配線板 ・微細加工技術 |
第48回 ネプコン ジャパン |
2,640社 | 2019/1/16~ 2019/1/18 |
B |
全般 | CAD、CAE、生産管理システム、3Dプリンタ、軸受・ベアリング、ねじ、ばね、加工技術、計測機器、バリ取り機、試作、OEM、3DCG技術、高精細ディスプレイ | 第29回日本 ものづくり ワールド |
1,324社 | 2018/6/20~ 2018/6/22 |
B |
雑貨/ 文具 |
バラエティー雑貨、文具、ファッションアイテム、ベビーグッズ、デザイン製品、テーブル・キッチンウェア、ヘルス&ビューティグッズ、インテリア商材など | ライフスタイル総合 EXPO 2018 【夏】 |
1,310社 | 2019/1/30~2019/2/1 | M |
販促/ 広告 |
ノベルティグッズ、印刷サービス、DMサービス、什器・POP、デジタルサイネージ、ポイントサービス、営業支援IT、営業代行、営業コンサルティングなど | 販促ワールド 2018 【夏】 |
650社 | 2018/7/4~ 2018/7/6 |
B |
IT | Japan IT Week | - | 2019/10/24~ 2019/10/26 |
M | |
AI/ 自動化 |
AI自動化技術(AIプラットフォーム、ディープラーニング、画像認識・顔認識・音声認識など)、バックオフィス業務自動化、RPA/ロボットによる自動化、チャットボット・自動応答、データ分析自動化、開発・テスト自動化、その他AIアプリケーションなど | 第1回 AI・業務自動化 展 【春】 |
2019/10/23~ 2019/10/25 |
M | |
ソフト コンテンツ |
クリエイター(個人)、コンテンツ制作会社、IT、マーケティング、先端技術、権利取引など、コンテンツビジネスに関係するあらゆる人・モノ・サービス | コンテンツ東京 2018 | 1,540社 | 2018/4/4~ 2018/4/6 |
B |
代替 エネルギー |
燃料電池・太陽光発電・風力発電などの創エネルギー、建築・スマートグリッドなどの省エネルギー、二次電池・キャパシタなどの蓄エネルギー | スマートエネルギー Week2018 |
1,580社 | 2018/2/28~ 2018/3/2 |
B |
自動車 | カーエレ技術/自動運転/ADAS EV・HEV技術/軽量化技術 部品・加工技術/コネクティッド・カー技術 |
第11回オートモーティブ ワールド |
1,120社 | 2019/1/16~ 2019/1/18 |
B |
工作機械 | 工作機械 / 鍛圧機械 / 工作機器 /関連ソフトウェア(CAD、CAM等) / | JIMTOF2018第29回 日本国際工作機械見本市 |
969社 | 2018/11/1~ 2018/11/6 |
B |
服飾 | ウェア、バッグ、シューズ、ストール・スカーフ、ファッション小物、メンズファッション | ファッション ワールド 東京 2018 【秋】 |
930社 | 2018/10/22~ 2018/10/24 |
B |
フィットネス | スポーツ用品・ウェア、スポーツファッション、トレーニング機器、体力測定器、各種測定器、ダイエット・美容関連機器・製品、リハビリ用品、エクササイズ、フィットネス・健康に関わる製品、サービス | 第27回 ヘルス& フィットネスジャパン |
- | 2018/7/25~2018/7/27 | B |
機械/ 化学/素材 |
成形・塗工・二次加工、機能材料、検査・測定・分析、クリーンルーム関連、供給・輸送、原材料 加工、高機能フィルム、粘着テープ など | 高機能フィルム展 | 1,164社 | 2018/12/5~2018/12/7 | M |
※会場のBは東京ビッグサイト、Mは幕張メッセを指す。
それでは今回はここで終了です。
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